ダイオキシンを焼却灰から除去

化学品輸入販売のシクロケム(神戸市中央区、寺尾啓二社長)は、焼却灰の中から有毒物質のダイオキシンを除去する技術を開発した。この技術の活用に向け、同社や鳥取大学、栗本鉄工所などをメンバーとする研究会を発足させて工業化をめざしており、今後は土壌改良などに威力を発揮することになりそうだ。

シクロケムではダイオキシンを含む焼却灰にトウモロコシを原料にする「環状オリゴ糖」という物質を混ぜ合わせることによりダイオキシンを除去する技術を開発。一グラム中に九十二ナノグラム(一ナノは十億分の一)のダイオキシンを含む焼却灰五百グラムを水に入れて攪拌し、環状オリゴ糖の0.1%の水溶液を混ぜ合わせると、ダイオキシン濃度は0.46ナノグラムに低減した。

日本では廃棄物の焼却炉が欧米に比べて小型であるケースが多く、ダイオキシンが発生しやすいとされる。このため今後は自治体などでダイオキシンに汚染された土壌を改善する機会が増えると判断。シクロケムでは「数年後に数十億円のビジネスに育てたい」(寺尾社長)考えだ。