シクロデキストリン アレルギー疾患改善に有効 シクロケムが新たな機能性確認

(株)シクロケム(本社=神戸市、078・302・7003、東京オフィス=東京都中央区、03・3274・2281)は、α型のシクロデキストリン(以下CD)がIgE抗体抑制剤として気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患の改善に有効であることを確認し、二〇〇四年6月24日に特許出願した。

一九八三年、α-CDに中性脂肪低減効果、体重減少(ダイエット)効果が発見されたが、その機能性は大変高価な食品添加物であることから、あまり利用されることはなかった。ところが、二〇〇〇年に米国ワッカーバイオケム社がα-CDの量産化に成功。安価な供給が可能になってから今日まで、CDにはさまざまな機能性があることが発見されている。

CDの添加物としての機能性には物質の分子レベルでの安定化、バイオアベイラビリティーの向上、マスキング、可溶化、洗浄効果、粘度調整などがすでに確認され、実用化されているが、健康食品としての機能性についてはまだまだこれからである。

α-CDの健康改善効果はダイエット以外に、すでに機能性として分かっているだけでも、血糖値上昇抑制効果、整腸作用と炎症性サイトカインの発現抑制効果、中性脂肪減少効果、コレステロール減少効果、便秘改善効果とあったが、今回確認されたのがアレルギー疾患改善効果(気管支ぜんそく、皮膚炎、鼻炎、結膜炎)である。

今回のアレルギー疾患改善効果確認・特許出願のきっかけは、シクロケム社の関連会社であるテラバイオレメディック社が糖尿病疾患者やその予備軍、体重の気になる肥満者向けに健康食品、「ピュアファイバー(α-CD)」の販売を昨年開始したところ、今年に入ってから、服用者で、アトピー、花粉症、アレルギー性鼻炎や気管支ぜんそくなどアレルギー疾患に悩む数多くの人から、それぞれのアレルギー疾患が改善・完治したとの便りが相次いだことから始まる。シクロケム社はその事実に注目し、アレルギー疾患を持つ人々に被験者として協力を得てアレルギー疾患改善効果を調査・検証したところ、驚くほどの多くの良好な改善効果が確認された。

アレルギー疾患の罹患率および死亡率は食生活や居住環境の変化などに伴い、この10年間で世界的に増加傾向にある。民間調査(「新薬開発の現状と将来展望」九一年度版、(株)シードプランニング)によると、現在、わが国では三人に一人がアトピー性皮膚炎、気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患の症状を示している。これらの症状は、体内で起こる抗原抗体反応により免疫グロブリンE(IgE抗体)が産生され、体内に蓄積され、量が一定ラインを超えるとアレルギーを発症することになる。具体的には、そのアレルゲンが再び体内に侵入したときにIgE抗体がこれをキャッチして肥満細胞に伝え、ヒスタミンなどが放出され、これらが過剰に欠陥や神経を刺激することでアレルギー症状が出る。

シクロケム社は、アレルギー疾患改善効果の理由として、α-CDが、アレルギー抗体と呼ばれるIgE抗体の産生を抑制する機能があると推測し、摂南大学薬学部・臨床生化学研究室(中西邦夫教授)で、「自然発症アトピー性皮膚炎マウスを用いた血清中IgE抗体価に及ぼすα-CDの影響」の治験を治めるとともに、さらに、生体内における過剰な免疫応答を抑制し、慢性関節リウマチ、多発性硬化症、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患、臓器移植における拒絶反応などを予防、改善についても、α-CDの影響を確認するために「脾臓T細胞の増殖抑制およびサイトカイン産生抑制能」「抗原特異抗体価抑制能」「混合リンパ球反応(MLR)抑制能」などについて共同研究を始めている。