製品紹介:ファインケミカル関連製品

明日に向かって

ドイツワッカーケミー社は、1914年の設立当初から現在まで様々な有機化合物を合成し、独自の技術を携えてきました。ブルクハウゼン市にある工場で合成された最初の製品はアセトアルデヒド、酢酸、アセトンです。1922年には既にケテンからの酢酸無水物製造法を確立しています。また、1950年代後半にエチレンの直接酸化によるアセトアルデヒドの合成(ワッカー法)に成功したことはあまりにも有名で、遷移金属触媒を用いる工業化技術の先駆けとなりました。その発見以降のさらなる幾つかの有用な技術開発によって、現在のワッカー有機中間体ビジネスが形成されたと云えます。このような歴史的背景の中、ワッカー社はケテン・ジケテンケミストリーとクロロカルボニル化合物合成のエキスパートとしての確固たる地位を築きました。

ファインケミカルメーカーは今、世界的に競合していく上において新しい局面を迎えています。例えば、医薬や農薬の開発に要する期間が短くなってきた為に世界的な競合は過熱しています。また同時に、多くの活性成分はより複雑化しており、医農薬製造業者は徐々に高付加価値の出発物質に頼るようになってきています。この様な状況の中、個々の顧客のみに特別に合成する、所謂、委託合成ビジネスはワッカー社においても、現在では、重要なビジネスとなってきています。

増大する顧客の厳しい要求に対処していく為、ワッカー社はISO 9001を取得し、品質保証システムを確立しました。また、避けることの出来ない廃棄物の処理には超近代的な焼却炉や微生物排水処理技術を取り入れております。

株式会社シクロケムは、このような高水準の製品を有するワッカー社の日本総代理店として、顧客の信頼を得るべく明日に向かってさらに弛まぬ努力を続けています。

得意合成反応技術

・ケテンを用いる反応
・ジケテンのアセトアセチル化反応
・酸クロリドのアシル化反応
・選択的クロル化によるαー クロロカルボニル化合物の合成
・有機金属反応(Grignard / Wurz / Li 化合物)
・Friedel−Crafts 反応
・ナトリウムの均一分散化技術による反応
・付加反応(Michael / Diels−Alder)
・縮合反応(Claisen / Knoevenagel / Aldol)
・複素環の合成(2−アミノチアゾール類、イソキサゾール類、ピリミジン類など)
・還元反応(10 bar 以下の低圧水素化反応)
・シラン類を用いる反応

下記危険物質の取り扱い技術

・ケテン / ジケテン
・塩素 (液体/気体)
・アンモニア(液体/溶液)
・水素
・FeCl3、無水
・CH3ONa、固体
・ナトリウム金属
・グリニヤー
・LiAlH4、BuLi
・塩素化溶剤
・その他毒性固体や液体
・発火点の低い化合物(エーテル、アセトアルデヒドなど)

製品群

ケテンとジケテンを含む反応とα―クロロカルボニル化合物の製造が技術の核となっています。例えば、クロル化アセトン類の場合、ワッカー社は工業化スケールで5品目を製造している世界唯一のメーカーです。

ここ数年では、アセトアセテートケミストリーの開発に注力しておりまして、広範囲に高純度の製品を効率的に製造できる新プロセスを開発しました。現在、2種のアシル酢酸エステルが、年間100トン以上の量で生産されています。このプロセスは、β―ジケト化合物や2−ケトン類の合成も可能なプロセスでもあります。さらには、アセト酢酸エステルとアルデヒドの縮合反応と水素化反応の組み合わせによる2−アルキルアセト酢酸エステルも量産化いたしました。

委託合成

多種に亙る既存製品の他に、委託合成サービスもワッカー社の重要なビジネスであります。委託する顧客側にとっても、ワッカー社の長年培われてきた化学合成の経験を利用でき、長期の信頼のもと、独占的に特殊な化合物を商業ベース量で供給可能なことが大きなメリットとなっています。また、ワッカー社は、厳密に機密保持に徹することと、実験室からパイロット、実機に至るまで一貫した共同の開発によって顧客に協力しております。

ラボスケール、パイロットプラントスケール、小プラントスケール、そしてフルスケールと要求に応じて必要量を効果的に合成できる体制にあり、さらに、GMP(good manufacturing practice)やDMF(drug master file)に対応した製造も可能であります。

今後のビジネス展望

ワッカー社は長年、合成化学工業の分野で特に医薬と農薬メーカーを中心にスペシャリティー化学製品を供給してきました。それに伴って鍵となる技術をベースにワッカー社独自の製品群が形成されました。ケテンとジケテンはアセチルアセトン、アセト酢酸エステル類、アセト酢酸アミド類の原料となっています。また、カルボニル化合物のα位選択的塩素化でアルデヒドや2−、4−クロロアセト酢酸エステル、2−クロロアセト酢酸アミドなど種々ケトン類のクロル化製品を製造しています。この二官能性α−クロロカルボニル化合物は複素環合成に適した原料であり、各種チアゾール、イソキサゾール、ピリミジン等の複素環に誘導されています。

株式会社シクロケムは、ワッカー社のサポート役として、ワッカー社の独自技術をベースにした製品群、長年の経験で培われた合成技術を日本で医農薬メーカーによって利用して頂く為に努力し、確かな地位を築いていきたいと思っております。

資料:Wacker-Chemie社有機中間体技術情報