株式会社シクロケム
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ニュースリリース

γ-CD包接体の高吸収性を立証

溶出試験などで確認 CoQ10原末の300倍の溶出量

(株)シクロケム(兵庫県神戸市)では、CoQ10原末のCD包接体による吸収性を比較するため、CoQ10の各種包接体を使用した溶出試験や粒度分布調査を行い、γ-CD包接体のみが吸収性に優れていることを突き止めた。

同社は、各種包接体(α、β、γ、HP-β-CyD)を、おのおのCoQ10と10対1の比率で包接化し、37度の水溶液でCoQ10の溶出量を比較するため、60時間にわたる試験を行った。その結果、γ-CD包接体のみが、圧倒的な濃度を示し、溶出量の高さを証明した。

同社ではまた、各種CD(シクロデキストリン)粉末の粒度分布に注目。γ-CDとβ-CDで比較調査を行ったところ、β-CDは粒子径が37マイクロメートル~150マイクロメートルの範囲で全体の6割近くを占めているのに対し、γ-CDは、53マイクロメートル以下の粒子が全体の8割近くを占めており、β-CDに比して細かな粒子であることが明らかにされている。同時に行われたCoQ10包接体による粒度分布の比較では、β-CD包接体で2万ナノメートルの粒子径が一番多く分布しているのに対し、γ-CDでは340ナノメートルと圧倒的な粒子サイズの小ささを示し、γ-CDが消化型のCDで、β-CDに比べ体内への吸収性を高める微粒子化に有効であることが示されている。また同社では、包接率にも着目。示差熱分析(DSC)でγ-CDから90%以上の包接率を確認している。

同社代表の寺尾氏は、「β-CDは、世界食品添加物専門家会議(JECFA)の安全評価において、一日摂取量(ADI)が1キログラムあたりで5ミリグラムまでと限られており、包接体で使うには許容摂取量を大幅に超えてしまうため、β-CDの包接化には問題が少なくない」とし、安全性の面からも、γ-CDを選択すべきだとしている。