ヒトでの吸収性向上確認
(株)シクロケム(神戸市中央区)では、CoQ10をγ-CDで包接化することでの安定性、水溶性、吸収性、抗酸化活性などの検討を行っている。同社の行った比較試験によると、「14日間、40℃で遮光なし保存した場合のCoQ10の残存率は、86%。原末の76%、水溶化の10%に比べて高い安定性が確認された。また、100日以上の長期試験でも比較的安定を保つことが確認されている。
同社では、この度、CoQ10のγ-CD包接体の吸収性についての検討を行うため、CoQ10摂取後の血中濃度の経時変化にてついて、CoQ10セルロース混合物との比較試験を実施した。
実験では、24人を12人ずつのグループに分け、それぞれ(CoQ10γ-CD体と、セルロース混合物30㎎)を経口投与し、時間ごとに血中のCoQ10濃度を測定。2週間のインターバルをおいて、クロス試験を行った。試験期間で24人中2名が生理になったため、トータル22人のCoQ10濃度の平均値を算出し発その結果γ-CD包接体のAUCは、セルロース混合物の18倍であり、γ-CD包接体のCoQ10の吸収性について、ヒトでの有効性も確認された。また、Q10原末の場合、空腹時服用では、殆ど吸収されないことが示された。