γCD包接体CoQ10のヒト実験を実施
(株)シクロケム(兵庫県神戸市、078-302-7003)は、γCD包接体とセルロース混合物との比較によるCoQ10摂取後の血中濃度の経時変化についてのヒト実験を実施。その結果を発表した。
実験は24人を12人ずつのグループに分け、それぞれCoQ10製剤(Q10量として30㎎)を経口投与し、時間ごとに血中のCoQ10濃度を測定。2週間のインターバルをおいて、クロス試験を行った。試験期間で24人中、2人が生理になったため、トータル22人のCoQ10濃度の平均値を算出した。その結果、γCD包接体のAUC(薬物血中濃度-時間曲線下面積)48時間はセルロース混合物AUCの18倍で吸収力が高いという結果がでた。同社はすでに吸収率の比較試験をビーグル犬で実施し、投与10時間後に、混合しただけの粉末と比べて約18倍の吸収性を確認している。
同実験結果について、「Q10有識者やメーカーの意見は、『ビーグル犬とヒトのQ10吸収性はまったく異なる。向上はみられないはずだ』というものだった。そこで今回ヒトによる実験を行った。今後は可能な限りさまざまな実験を行っていく」としている。
CD包接体とはCoQ10など安定性に欠ける成分を環状オリゴ糖のシクロデキストリンで包接・混練体とすること。これにより、溶解速度ならび血漿中CoQ10濃度を飛躍的に高める効果がある。同時に常温で光や酸素に弱く、吸収率が低いといわれるCoQ10の弱点を補う効果も期待できるという。