研究成果
第14回 CoQ10-γ-シクロデキストリン包接体による膝関節痛の緩和
背景と目的
CoQ10は軟骨生成補助成分であり、軟骨構成成分の軟骨形成を補助するが、吸収性が低い為にあまり補助効果が現れず、効率良く軟骨が生成されない。
しかしCoQ10を包接化しておくことで、吸収性が改善して補助効果を十分発揮できる。
軟骨が擦り減って起こる膝関節痛が、軟骨の生成により緩和されると考えられる。そこで以下の試験を行った。
サプリメント処方
評価方法
膝関節痛のアンケート調査
(JKOM:Japanese Knee Osteoarthritis Measure)
- VAS(Visual Analog Scale)
痛みなしを0、想像できる最悪の痛みを100とし、現在の膝の痛みがどの程度かを患者さんに示して頂き評価した。 - アンケート調査
膝の痛みやこわばり、日常生活の状態、ふだんの活動、健康状態について
疼痛に関する医師の所見・評価
痛みなしを0、最も激しい痛みを3とし、評価した。
いずれも、低値ほど膝の状態が良い事を示す。
I 膝の痛みの程度(VAS)の推移
有意に値が低下し、膝関節痛の改善が認められた
Dunnettの検定による統計解析
II-V 膝の痛みの程度(アンケート調査)の推移
* P<0.05/3 ** P<0.01/3 *** P<0.001/3
いずれの項目も値が低下し、膝関節痛の改善が認められた
wilcoxonの符号付き順位検定による統計解析
疼痛に関する医師の所見・評価の推移
* P<0.05/3 ** P<0.01/3 *** P<0.001/3
両足共に値が低下し、疼痛に関する改善が認められた
wilcoxonの符号付き順位検定による統計解析
まとめ
軟骨構成成分と軟骨生成補助成分を併用し、さらに軟骨生成補助成分であるCoQ10の吸収性を高めたCoQ10-γ-シクロデキストリン包接体を摂取することで、膝関節痛の改善が有意に認められた。