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最新研究成果
MCT-βCD固定化布のアンモニア消臭効果のメカニズム

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背景

 近年、インナー用途を中心に付加価値のある機能性衣類の需要が伸びており、それに伴い冷・温感性、消臭性、吸水速乾性、抗菌性および制電性など快適性を訴求する機能性繊維の開発が活発になされています。
 モノクロロトリアジノ化-βシクロデキストリン(MCT-βCD)は反応性のCDであり、セルロースなどの求核性官能基を有する繊維と反応することで、その繊維にCDによる包接能を付与することができます。さらにMCT-βCD固定化繊維はCDに包接させるゲストにより様々な機能を示すことができます。
 これまでに我々はMCT-βCDを固定化させた綿布が非固定化綿布と比較してアンモニアの消臭能が高く、それには固定化処理の後の綿布の洗濯が重要であることを報告しています。そこで本研究では、MCT-βCDの酸性度に着目し、洗濯によるMCT-βCD固定化布のアンモニア消臭効果のメカニズムについて検討しました。

綿布へのMCT-βCDの固定化

Fig 1 アンモニア消臭における洗濯の効果

MCT-βCD固定化布において、洗濯によるアンモニア消臭率の増加が観測された。

一般的にシクロデキストリンはアンモニアを包接できないことが知られています。

MCT-βCDによるアンモニア消臭効果にはMCT基が関与していると考えられたので、以下のような検証を行いました。

実験

布に固定化されたMCT-βCDの酸性度を検討しました。

完全に失活し-Cl基が-OH基となったMCT-βCDを用い、その吸収スペクトルのpH依存性を調べることで、 MCT-βCD の酸解離平衡定数(pKa)を求めました。
[失活MCT-βCD] = 0.006% in 100 mM NaClaq at r.t..
溶液のpHはHClおよびNaOHで調整した。

結果 Fig 2 MCT基の酸性度

失活MCT-βCDはpKa=5.5の酸であることが確かめられました。

まとめ

  • MCT-βCD固定化布は、洗濯によりアンモニア消臭率が増加する。
  • 布に固定化されたMCT-βCDのトリアジン部位の-OHは酸性を示し、中和によりアンモニア消臭効果を示す。

<MCT-βCD固定化布のアンモニア消臭における洗濯の効果>
洗濯により―O-Na+→―OHが増加し、それに伴いアンモニア消臭率が高まる。

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