不妊に悩む夫婦に朗報?夫婦ともにコエンザイムQ10摂取で不妊解消!
コエンザイムQ10(CoQ10)を摂取すると、女性の場合、卵巣機能の向上によって高齢で、不妊に悩む女性が、妊娠しやすくなることが、2010年1月に、そして、男性の場合、精液中の抗酸化能力が向上して、不妊患者の精子が活発になり、妊娠しやすくなることが2013年1月に、それぞれ報告されています。
まず、CoQ10摂取による卵巣機能向上についてのカナダの不妊治療クリニックの研究チームの報告です。8ヶ月の高齢マウス40匹を、コントロール群とCoQ10摂取群に分けて、18週間飼育しました。摂取期間終了後、卵巣刺激を行なったところ、CoQ10摂取群では、卵巣刺激によって成熟した卵子数が顕著に多くなり(コントロール群:摂取群=11.7:19.2)、活性酸素濃度が低下し、ミトコンドリア活性度が向上しました。このことは、高齢の不妊に悩む女性へのCoQ10のサプリメント摂取はミトコンドリア活性を高め、卵巣機能を向上させ、妊娠しやすくなる可能性があると結論付けています。
引用文献:The use of mitochondrial nutrients to improve the outcome of infertility treatment in older patients, Yaakov Bentov, et al., Fertility and Sterility, 93(1), 272-275 (2010).
次に、CoQ10の男性に対する不妊治療効果です。CoQ10の摂取によって原因不明のOAT症候群(精子濃度や精子運動率、正常精子形態率が基準値を下回る)の男性不妊患者の精液中の抗酸化能力の改善が、イランで行なわれた試験で明らかとなりました。イランの研究グループは男性不妊患者47名を対象に二重盲検試験を実施しました。対象者をランダムにCoQ10摂取(23名)グループとプラセボ(偽薬)(24名)グループの2つのグループに分け、3ヶ月間服用してもらいました。その結果、CoQ10摂取グループは精漿中のCoQ10平均濃度が44.74ng/mlから68.17ng/mlへ上昇し、カタラーゼやSODといった抗酸化酵素の活性の向上が確認されました。一方、プラセボグループには変化が観られませんでした。さらに、精漿中の酸化ストレスマーカー(イソプラスタン)はCoQ10摂取グループで31.04pg/mlから22.86pg/mlに低下したもののプラセボグループは34.91pg/mlから42.54pg/mlに上昇したことが明らかとなりました。これらの結果から、CoQ10摂取は、男性不妊患者の精液中の抗酸化能力を高め、酸化ストレスを低減させて不妊治療に有効であると結論付けています。
引用文献:Effect of Coenzyme Q10 supplementation on antioxidant enzymes activity and oxidative stress of seminal plasma: a double-blind randomised clinical trial, A. Nadjarzadeh et al., Andrologia, Article first published online: 7 JAN 2013
このようにCoQ10摂取は、不妊に悩む夫婦に対して不妊解消のために有効であることが示されています。しかしながら、CoQ10は体内への吸収性が低い(生体利用能が低い)物質です。γ-シクロデキストリンで吸収性を高めたCoQ10包接体をサプリメントとして摂取しましょう。