コロナ感染対策にヒトケミカルの摂取がお薦め|株式会社シクロケムバイオ
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コロナ感染対策にヒトケミカルの摂取がお薦め

新型コロナウイルスによる影響でますます大変な状況となっていて、ワクチンに期待する方々も多いと思います。しかしながら、ワクチン接種の開始時期はいまだに見通しは立っていません。そこで、個人で出来るコロナ感染対策は何か、と問われると、手洗い、消毒、マスク、うがいなどが挙げられるのですが、最も大きなカギを握る対策は『免疫力の強化』です。つまり、ヒトが本来持っている病(やまい)から免れる力をどのように強化するかなのです。このヒトの免疫機能はCoQ10、R-αリポ酸、L-カルニチンという三大ヒトケミカルが減少しはじめる20歳をピークに低下していきます。これが免疫の老化です。

その免疫老化を防ぐためには細胞のミトコンドリア活性を維持することが必要です。そのミトコンドリア活性の維持に有効なのがヒトケミカルなのです。ミトコンドリアは細胞の中のエネルギー生産工場であり、三大ヒトケミカルが働いてエネルギーを作っているのですが、当然、免疫細胞の活性化にも影響しています。つまり、ミトコンドリアは免疫を正常に働かせる司令塔なのです。しかしながら、加齢によるヒトケミカルの減少にともなってミトコンドリアも同様に減少しますので、ヒトケミカルを補充することがミトコンドリア機能を高め、免疫老化を防ぐことになります。

自然免疫の中でも、唾液中に存在する免疫グロブリンA(IgA)は、病原体の口内粘膜下への侵入を防御する役割を持っていますが、この唾液IgAの低下がコロナウイルス感染などの感染症の罹患率を高めることが分かっています。そして、この唾液IgAの分泌にヒトケミカルの一つであるCoQ10の摂取が有効であることが示された2015年の論文があります。

The effects of Coenzyme Q10 on Oral Immunity and Health-Related Quality of Life in Middle-Aged and Elderly Individuals
K. SHIMIZUら、日本補完代替医療学会誌、第12巻、第1号、2015年3月:37-43

健康な中高齢者60名を対象とした臨床試験で、CoQ10群とプラセボ群をそれぞれ30名ずつに分けてCoQ10群には毎日150mgのCoQ10を8週間摂取してもらい、摂取前と摂取8週間後の唾液中の分岐型免疫グロブリンA(SIgA)を調べたところ、SIgA分泌速度の変化率をみると、CoQ10群において増加傾向が認められています(P = 0.08)。

図1. CoQ10摂取による唾液SIgA分泌速度の変化率
図1. CoQ10摂取による唾液SIgA分泌速度の変化率

日本人に副作用のないワクチンが導入されるまでにはまだ時間を要しますので、個人個人がヒトケミカルの摂取によって免疫力を強化する必要があります。そのためにも、三大ヒトケミカルのCoQ10(コエンザイムQ10)、R-αリポ酸、L-カルニチンが多く含まれる食品を積極的に食べましょう。三大ヒトケミカルは何れも馬肉や羊肉などの運動を良くしている動物の肉に多く含まれています。

図2. 各食品に含まれるコエンザイムQ10の比較
図2. 各食品に含まれるコエンザイムQ10の比較

もちろん、サプリメントで補うこともお薦めです。食肉、吸収性の高いサプリメントで体内のヒトケミカルを増やして新型コロナに負けない身体作りを心掛けましょう。