ビタミンDのγオリゴ糖包接体を摂取して健康維持
パーソナル化サプリメントのトッピング素材として新たにビタミンDのγオリゴ糖包接体を加えた理由についてこの『今、注目していること』で説明させていただきます。
国立成育医療研究センターは、2022年3月11日に『コロナ禍で医療従事者のビタミンD欠乏が顕著 長期間の屋内生活が影響、免疫力低下と骨粗鬆症・骨折に注意が必要』というニュースリリースを出しました。センター内の医療従事者361人を対象に調査を行い、ビタミンDの欠乏が顕著だったそうです。
このニュースリリースは医療従事者を対象とした調査結果ですが、コロナ禍で屋内生活に慣れてしまった一般の方々にも同様の問題だと考えられます。
また、厚生労働省が発表している『平成30年度の国民健康・栄養調査報告結果』では日本人のビタミンD摂取量の平均値は1日当たり6.6μgです。ところが、同じ厚生労働省の『日本人の食事摂取基準(2020年版)』ではビタミンDの1日の摂取基準量は8.5μgです。自分が足りているかどうかは血液検査で分かります。日本内分泌会・日本骨代謝学会の『ビタミンD不足・欠乏の判定指針』では、30ng/mL未満をビタミンD不足、20ng/mL未満をビタミンD欠乏としており、最近の疫学調査結果から、不足者と欠乏者の割合は男性が72.5%で女性が88%にも達していますので、ほとんどの方がビタミンDは不足あるいは欠乏していると考えられます。ビタミンD不足は感染防御能力の低下や骨粗鬆症による骨折だけでなく、さまざまな悪影響があり、適度な日光浴やサプリメントでビタミンDを補充する必要があります。
そのビタミンD不足による骨粗鬆症・骨折以外のさまざまな悪影響について2020年以降の研究を紹介します。
①血液中のビタミンDレベルが低い人は新型コロナウイルス感染症に罹患するリスクが高い。(『JAMA Network Open』2020年9月3日オンライン版)シカゴ大学の研究によると「ビタミンDは免疫系の働きにとって重要であり、ビタミンDサプリメントがウイルス性気道感染症のリスクを抑制することは、これまでにも報告されていたが、この関係がCOVID-19にも当てはまる可能性があると結論付けている。
②ビタミンD摂取により進行性がんの発症リスクが低下する可能性が示された。米国のハーバードメディカルスクールのチャンドラーらは米国の一般人25,871名を対象にビタミンD摂取による全てのタイプの浸潤性がんと心血管疾患予防について検証した結果を2020年12月、JAMA Netw Open(2020;3:e2025850)に報告した。
③5年間のビタミンD補給による自己免疫疾患のリスク低減が明らかとなった。米国のハーバード大学のハーンらBMJ誌2022年1月26日号(Hahn J. et al. BMJ. 2022;376:e066809)で報告。全米25,871名をビタミンD群(コレカルシフェロール2,000IU/日/12,927名)とプラセボ群(12,944名)に分け、追跡期間中央値は5.3年、参加者はこの期間に発生した自己免疫疾患(関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛症、自己免疫甲状腺疾患、乾癬を含むすべての自己免疫疾患)を報告し、医療記録調査で確定した。その結果、ビタミンD群で123例、プラセボ群で155例が自己免疫疾患と確定され、ビタミンD群で自己免疫疾患のリスクが22%有意に低下した。
このようにビタミンDをサプリメントとして長期(5年以上)に亘って摂取することは健康増進と健康維持に有効な結果が報告されているのですが、ビタミンDは光や空気酸化に対して不安定であり、脂溶性のため生体吸収性が低いといった問題があります。そこで、株式会社シクロケムバイオはγオリゴ糖包接によるビタミンDの安定化と人工腸液を用いた溶解度改善の検討を行っています。
安定性試験においては、ビタミンD標品(粉末)、ビタミンDデキストリン粉末、ビタミンDγオリゴ糖包接体(粉末)を含有する水溶液を作製しています。それぞれの水溶液に空気を時間当たり10Lの流量で送り込んだところ、γオリゴ糖包接体は高いビタミンD残存率を示し、ビタミンDをγオリゴ糖で包接することでビタミンDの空気酸化に対する安定性が向上することが明らかとなっています。
また、人工腸液を用いたビタミンDの溶解度の改善の検討においても、ビタミンDの未包接体に比べて、γオリゴ糖包接することで、コエンザイムQ10やクルクミンの溶解度改善と同様に、顕著に改善できることが判明しています。
以上、パーソナル化サプリメントのおすすめのトッピング素材としてビタミンDのγオリゴ糖包接体を紹介しました。パーソナル化サプリメントをご愛用頂いている方々で、圧迫骨折等を経験された方や更年期障害が気になる方など、たった月100円ですのでトッピングしてみてはいかがでしょうか?