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最新研究成果
第51回 シクロデキストリンと抗酸化物質を併用したω3系脂肪酸の安定性改善

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※本研究成果は、2012年9月7日(金)、第29回シクロデキストリンシンポジウム(9/6~7、星薬科大学(東京)にて開催)において発表しました。

背景

 当社ではシクロデキストリン(CD)の包接機能を利用して、機能性成分の水溶性、安定性、バイオアベイラビィティなどを向上させる技術を有しております。それらの成果は化粧品、食品等の様々な分野で広く利用されています。近年、DHAやEPAといったω3系不飽和脂肪酸は抗メタボリックシンドローム作用を有する成分として注目されています。我々はω3系不飽和脂肪酸含有油をCDで包接することで安定な粉末の作成に成功しています(※詳しくは、当社ホームページの最新研究成果「第1回 」、「第35回」を参照して下さい。)。
 ω3系不飽和脂肪酸は酸化し易いことが問題点となっており、サプリメントや機能性飲料の開発のためには酸化安定性を高めることが課題とされています。そこで今回はω3系不飽和脂肪酸の酸化安定性におけるCD包接の効果および、抗酸化物質の添加効果について報告します。

DHA・EPAとは?

ω3系脂肪酸は多価不飽和脂肪酸の一つであり、体内では合成されないため、食事でとる必要のある必須脂肪酸です。
その脂肪酸の一つである、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を豊富に含む魚やアザラシを常食しているイヌイットに、動脈硬化や脳梗塞などの血栓症の発症率が非常に低いことが1970年代の研究で判明しています。現在では、生活習慣病を予防すると考えられており消費者庁2011年度事業の「食品の機能性評価モデル事業」で選出された11機能性成分の中でも、科学的根拠レベル総合評価において、唯一、心血管疾患リスク低減、中性脂肪低下作用、関節リウマチ症状緩和の3項目が明確で十分な効果があると評価された機能性物質です。

DHA・EPAを多く含む魚(左からマグロ、サバ、ブリ)
※DHA・EPAは酸化されやすいため、煮たり焼いたりすると損失する

試験サンプル

DHA
DHAオイル(タマ生化学株式会社製:DHA-70)

DHA+トコトリエノール:(DHA + T3)
DHAオイルに対してトコトリエノール(オリザ油化株式会社製:オリザトコトリエノール-70)が1wt%となるように添加した。

DHA-γシクロデキストリン:(DHA-CD)
DHAオイルが25wt%となるようにγCDを用いて包接体を調製した。

DHA-CD+トコトリエノール:(DHA-CD)+T3
DHA-CD中のDHAオイルに対してT3が1wt%となるように添加した。

(DHA+トコトリエノール)-CD:(DHA+T3)-CD
(DHA-CD)+T3と同じ配合になるように(DHA+T3)にCDを加え包接体を調製した。

ランシマット法による酸化安定性の評価手順

Fig 1. トコトリエノール併用の酸化安定性評価

・DHA-CDにすることで、DHAオイル+トコトリエノールよりもインダクションタイムが延長した。
・(DHA+トコトリエノール)CDが比較した中では、最も長いインダクションタイムを示した。

まとめ

DHAオイル+トコトリエノールよりもDHA-CDの方が酸化安定性は顕著に向上する。
(DHA+トコトリエノール)-CDが最も高い酸化安定性を示した。

DHAの酸化は特有の臭いの原因であることが知られています。
本研究成果はそのような臭いの低減にも繋がると考えられ、今後、DHAを含有する新たなサプリメントやドリンクなどの開発に応用できます。

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