難消化性αオリゴ糖を用いるフレッシュパウダーの候補(2)キウイフルーツ|株式会社シクロケムバイオ
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難消化性αオリゴ糖を用いるフレッシュパウダーの候補(2)キウイフルーツ

難消化性αオリゴ糖にはさまざまな野菜や果物の機能性成分を安定化させてフレッシュなままに粉末化できる用途があります。その一連のαオリゴ糖粉末はフレッシュパウダーと呼ばれています。そこで、このシリーズでは『難消化性αオリゴ糖を用いるフレッシュパウダーの候補』を紹介しています。今回は(2)としてキウイフルーツを紹介します。

『蜂蜜の王様』といえばニュージーランドのマヌカハニーですが、ニュージーランドのもう1つの“王様”と呼ばれる特産品が『フルーツの王様』、キウイフルーツです。

キウイフルーツの原種は中国のシナサルナシ(オニマタタビ)というマタタビ科の植物ですが、20世紀の初めにニュージーランドに移入され、長い年月をかけて改良され、現在の栄養成分が豊富なキウイフルーツになりました。

『フルーツの王様』とまで呼ばれるほど特徴的なキウイフルーツの栄養成分は、ビタミンA前駆体(β-カロテン)、ビタミンC、ビタミンE、葉酸、カリウム、果実としては珍しくクロロフィル、ヘミセルロースのアラビキシラン、タンパク分解酵素のアクチニジン、そして、水溶性食物繊維のペクチンとアラビキシランも含まれています。

このキウイフルーツの水溶性食物繊維に関しては、2019年7月21日(日)のTBS系列の情報番組『健康カプセル!ゲンキの時間』で取り上げられていました。ひどい便秘に悩んでいるチャレンジャーの一人は便秘に約20年悩んでいて、1~2週間、宿便を出せない時もある女性ですが、その女性は1日の食事に3個のキウイフルーツを加えた食事を1週間続けたところ、毎日出るようになったそうです。

表1. ゲンキチャレンジャー(女性 43歳)のキウイフルーツによる便秘改善

 
キウイフルーツ摂取前
キウイフルーツ摂取後

●:排便のなかった日 ○:排便できた日

食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があるのですが、不溶性食物繊維は便の嵩を増やして排泄を促進しますが、摂りすぎると便を反対に固くしてしまうという欠点もあります。その点でも便を柔らかくするキウイフルーツに含まれるような水溶性食物繊維と一緒に摂ることがお勧めなのです。番組ではキウイフルーツに含まれる食物繊維はペクチンしか紹介されていませんでしたが、キウイフルーツにはもう1つのすばらしい食物繊維としてアラビキシランが含まれています。アラビキシランはプレバイオティックとしてビフィズス菌や乳酸菌など善玉菌の増殖作用があり、ペクチンは酢酸、酪酸やプロピオン酸などの短鎖脂肪酸に変換され、腸管内を酸性環境にし、善玉菌優位な状態にしてくれます。

図1. キウイフルーツ摂取による腸内の短鎖脂肪酸(SCFA)の増加
図1. キウイフルーツ摂取による腸内の短鎖脂肪酸(SCFA)の増加

特に酪酸は抗菌ペプチドのデフェンシンの発現を誘導し、デフェンシンの消化管粘膜免疫系における働きでウイルスや病原菌に対する自然抵抗力が増進することが知られているのです。

図2. キウイフルーツ摂取によるデフェンシンの発現
図2. キウイフルーツ摂取によるデフェンシンの発現

実は、フレッシュパウダーとするために用いるαオリゴ糖は水溶性食物繊維としてキウイフルーツとまったく同様の効果を有しています。αオリゴ糖はタンパク分解酵素のアクチニジンを安定化すると同時に腸管内では酪酸などの短鎖脂肪酸に変換されデフェンシンの発現も助けてくれるわけです。

歳を重ねると腸の機能は落ちてきて、便秘になりやすくなります。その結果、肌荒れは酷くなり、頭痛、肩こり、糖尿病、うつ病といった疾患のリスクも高まってきます。キウイフルーツに含まれる食物繊維やαオリゴ糖は、腸内環境を整えて、そういった疾患のリスクを減らすことができ、肌荒れを気にしない美しい肌を手に入れることもできます。

タンパク分解酵素のアクチニジンの安定化に関しては下記サイトをご参照ください。

研究成果:第43回 α-シクロデキストリンによる果汁プロテアーゼの失活防止効果

また、αオリゴ糖の腸内環境改善効果については下記サイトをご参照ください。

腸内環境を改善して健康を維持するためのα-シクロデキストリン

どうでしょうか?便秘に悩み、肌荒れの気になる方、キウイフルーツとαオリゴ糖のダブル効果のあるキウイフルーツのαオリゴ糖粉末(Kiwi Fruit α-dextrin powder、KAP)を試してみませんか?

図3. キウイフルーツαオリゴ糖フレッシュパウダー(KAP)
図3. キウイフルーツαオリゴ糖フレッシュパウダー(KAP)