研究成果
第71回 歯周病原因菌に対するマヌカオイルの抗菌活性
背景
当社では抗菌物質MGOを含有していることで知られるマヌカハニーを用いた研究を行っております(※詳しくは、当社ホームページの最新研究成果「第10回 」、「第11回」および「第41回」を参照して下さい)。
マヌカの木からはマヌカハニーのみならず、葉から抽出されるマヌカオイルも利用することができます。マヌカオイルは他のエッセンシャルオイルと比較して抗菌活性が高く、有効成分としてはトリケトン類を特徴的に含有していることが知られています。
本研究ではマヌカオイルを用いた口腔ケア製品の開発を目的とし、歯周病原因菌に対するマヌカオイルの抗菌活性を評価しました。
虫歯と歯周病
近年、口の健康状態と糖尿病などの全身疾患との関与があげられており、口腔ケアに対する関心が高まっています。
虫歯および歯周病原因菌の増殖を抑えることは口腔ケアで重要な目的とされています。
マヌカオイルに含まれる抗菌物質:トリケトン類
実験 P.gingivalis及びF.nucleatumに対する精油の抗菌力の比較
菌
- Porphyromonas gingivalis(ATCC33277)
- Fusobacterium nucleatum(ATCC25586)
試験サンプル
- ティーツリーオイル
- マヌカオイル
- ペパーミントオイル
試験方法
- 最小発育阻止濃度(MIC:Minimum Inhibitory Concentration)
BHIYbroth培地による希釈系列を嫌気培養し、マイクロプレートにて測定。(n=3) - 最小殺菌濃度(MBC:Minimum Bacteriocidal Concentration)
MIC測定後の培養液で透明な上清部分を、寒天培地に塗抹・培養。(n=3) - 寒天培地上での阻止円の形成。
結果 P.gingivalis及びF.nucleatumに対する精油の抗菌力の比較
まとめ
本検討からマヌカオイルが口腔ケア素材として有用であることが示されました。