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今、シクロケムが注目していること
脂肪酸の種類と健康への影響

その1. 飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸、まずは、飽和脂肪酸

最近、何かと話題になっている健康増進効果を期待した○○オイル、たとえば、フィッシュオイル(魚油)、クリルオイル、ココナッツオイル、オリーブオイル、ベニバナオイル、アマニオイル・・・・。これらの健康に良いといわれるオイルのある一方で、摂りすぎると健康を害し、問題だとされるオイル、何を摂って良いのか、悪いのか、判断し辛いですよね。

これらのオイルは、すべて生物の生体内に含まれる脂肪酸抽出物(Fatty Acid Extract)なのですが、植物、魚、動物などさまざまな生物、そして、その種類によっても脂肪酸の組成は異なってきます。

そこで、まずは、生物学的な分類に基づいて、少し分かりやすく(希望的ですが・・)まとめてみました。図1に示していますように、実にたくさんの脂肪酸に分類できます。その中で、今回と次回では、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の包括的な健康への影響を説明します。そして、包括的な説明の後、話題となっているココナッツオイル、オリーブオイルなど、個々オイルに関して、皆さんの“健康まめ知識”を増やしていこうと考えています。

図1. 脂肪酸の種類

図1. 脂肪酸の種類

で・・・まずは脂肪酸の種類から・・・(化学を学んだことのない人はここで終了ではなく、“二重結合”など化学用語は飛ばしてお読みください。全体としては理解できるはずです。)

脂肪酸は二重結合や三重結合のあるなし(“なし”の場合は水素で飽和されているともいう)で飽和脂肪酸(Saturated Fatty Acid, SFA)と不飽和脂肪酸(Unsaturated Fatty Acid, UFA)に分けられます。

一般的に飽和脂肪酸は悪い油、あるいは、悪い脂肪酸(悪玉脂肪酸)といわれていますが、必ずしもそうではありません。飽和脂肪酸は炭素数(鎖の長さ)で炭素数7以下のものを短鎖脂肪酸(Small Chain Fatty Acid, SCFA)、8-12のものを中鎖脂肪酸(Medium Chain Fatty Acid, MCFA)、そして、13以上のものを長鎖脂肪酸(Large Chain Fatty Acid, LCFA)と分類されており、その中で、短鎖脂肪酸や中鎖脂肪酸は腸内環境を改善したり、ダイエットに有効であったり、脳機能の改善効果があったりと健康維持や増進に積極的に摂取するべき脂肪酸なのです。

問題はこの長鎖の飽和脂肪酸です。長鎖脂肪酸は溶ける温度が高く、常温では固体で存在しています。そのため体の中でも固まりやすく、食事で過剰摂取すると中性脂肪(トリグリセリド)として蓄積され・・・・さらにLDL受容体の活性低下によるLDL濃度の上昇を引き起こすのです。少し難しい表現でしたが、つまりは、長鎖脂肪酸の過剰摂取が、中性脂肪と血中のLDLコレステロールを増加させ、動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞の原因となる高脂血症を誘発するのです。

長鎖脂肪酸も多く摂取する傾向にある人はコレステロールを多く摂取する傾向にあり、加えて果物、野菜、及び、食物繊維などの植物性食品の摂取量が低い傾向にあるのです。したがって、LDL/HDL比や冠動脈心疾患の発病率が増加するわけです。

図2. 食事性コレステロールと長鎖脂肪酸の摂取の相関

図2. 食事性コレステロールと長鎖脂肪酸の摂取の相関

そこで、高脂血症患者やその予備軍に朗報です。新食物繊維であるαシクロデキストリンは、摂取してしまった食事中の脂質の中から、飽和脂肪酸の中でも、この長鎖脂肪酸のみを選択的に包接させて排泄することが知られています。加えて、最近では、コレステロールの吸収も阻害することが分かってきたのです。

長鎖脂肪酸の選択的排泄について

コレステロールの低減効果について

以上、飽和脂肪酸の健康への影響について包括的に説明しました。

一方、不飽和脂肪酸は体に良い油、あるいは、良い脂肪酸(善玉脂肪酸)と一般的に言われていますが、こちらも必ずしもそうではないのです。まず、不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸(Mono-unsaturated Fatty Acid, MUFA)と多価不飽和脂肪酸に分けられます。この不飽和脂肪酸について、次回、包括的に説明させていただきます。

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