マヌカαオリゴパウダー(4)スキンケア効果
マヌカαオリゴパウダーのシリーズ第4弾です。(1)では、黄色ブドウ球菌、化膿レンサ球菌、ヘリコバクター・ピロリ菌に対するマヌカαオリゴパウダーのすばらしい抗菌作用、(2)では、女性の更年期障害のモデルマウスを用いたマヌカαオリゴパウダーによるに健康増進作用である骨粗鬆症予防効果と抗メタボ効果、そして、(3)では、マヌカαオリゴパウダーによる腸内環境を左右する善玉菌と悪玉菌の増減による腸内環境改善作用を紹介しました。
今回はマヌカαオリゴパウダーのスキンケア効果の1つ、ニキビケア、抗ニキビ菌作用について検証した結果を紹介します。
その前に、蜂蜜によるスキンケアについて…
そもそも、蜂蜜は古くから創傷治癒やスキンケアの目的で利用されてきたものです。最近では、2012年にイタリアのRanzatoらの研究グループによって、その蜂蜜の持っている創傷治癒力に関する機構を解明しました。
人には、トカゲのシッポが再生すると同じように手足が無くなると再生することはありません。しかし、皮膚の再生能力はあるのです。人の皮膚が傷つくと、傷口付近の血小板が凝集して血液が固化し止血されて、細菌の進入を抑え、上皮細胞が傷を塞ぎ、皮膚は再生されます。これを再上皮化といいます。Ranzatoらは蜂蜜にはその再上皮化作用のあることを明らかとしたのです。
蜂蜜の中でも、マヌカハニーにはメチルグリオキサールという抗菌成分が含まれていることから、細菌の進入を防ぐための抗菌力が高く、古くは原住民マオリ族の治療薬として利用されていました。そして、現在では、ニュージーランドでは創傷治癒を目的とした医薬品が開発され、世界的に販売されているのです。
マヌカハニーは肌に塗ることで、医薬品分野では創傷治癒に、化粧品分野ではスキンケアに利用できる…
ということで、私たちは、アクネ菌(Propionibacterium acnes)に対する各種蜂蜜、そして、マヌカハニーの抗菌力をさらに高めたマヌカαオリゴパウダーによる抗菌効果を検討することにしました。
使用した菌は私たちの顔に実際に存在するニキビ菌です。
液体培地にマヌカαオリゴパウダー8%(マヌカハニー含有量3.6%) 、各種蜂蜜(3.6%)を添加して培養し、24時間と48時間の濁度(OD)を測定しました。
(⊿OD = OD - OD 0時間)
その結果、いずれの蜂蜜も濁度の増加が抑制されましたが、マヌカハニーは他の蜂蜜に比べ、明らかに、アクネ菌の増殖抑制作用の高いこと、そして、α-シクロデキストリンと組み合わせたマヌカαオリゴパウダーは群を抜いて高いアクネ菌の増殖抑制効果が観測されました。