ほんとに注目すべきは「吸収型CoQ10」!について(6)骨の健康のために|株式会社シクロケムバイオ
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ほんとに注目すべきは「吸収型CoQ10」!について(6)骨の健康のために

このシリーズでは、ヒト臨床試験や動物試験などの検討を通じ、「吸収型CoQ10(包接体)」と「ビタミンC」の併用サプリメント摂取によって得られた科学的根拠を紹介しています。

今回は、骨密度が同年齢の平均値と比較して低く骨量が減少し骨粗鬆症予備軍と診断された方々、5名を対象にした「吸収型CoQ10(包接体)」と「ビタミンC」の併用サプリメントによる骨密度上昇作用の検証データについて紹介します。

……と、その前に、骨について、少し勉強しておきましょう。尚、骨の健康に関して取り上げた情報もありますので下記をご参照ください。

骨の健康について(1)圧迫骨折はコラーゲンの悪玉架橋が原因
骨の健康について(2)骨粗鬆症は老人の病気か?

『(1)圧迫骨折はコラーゲンの悪玉架橋が原因』では悪玉架橋を防ぐためにR-αリポ酸の有効性、『(2)骨粗鬆症は老人の病気か?』では女性ホルモンの減少による骨粗鬆症予防のためのイソフラボンの有効性を紹介しています。

皆さんは、現在、動く喜び、動ける幸せを感じていますか?……動けなくなって、あるいは、動き辛くなってはじめてスムーズに動けることがどんなに幸せなことか分かるともいいますが……

体を動かす骨や関節、筋肉などの“運動器”は、使わなければすぐに衰え、無理がかかると故障していまいます。では、元気な“運動器”、骨を作るためには??

人の体を支える骨は206本でできていて、体の支持、内蔵の保護、運動の3つの働きを持っています。

元気な骨は軽くて丈夫、骨は中空ですので全重量はわずか9kgです。中には骨髄が入っています。骨は人体を支える骨組みを作っていて、なめらかな運動ができるように、多くの関節とじん帯とで結ばれています。

では、骨の量がどのくらい減ると骨折がおこると思われますか?

骨粗鬆症になると骨折を起こしやすくなります。その意味では30%以上骨量が減ると危険な状態といえます。尚、すでに骨折(外傷性以外の骨折)がある場合は、20%以上の骨量減少で骨粗鬆症と診断されます。また、痛みがなくても背が1年間に1cm以上短縮した場合は骨量測定の必要があるのです。

骨量を指標とした原発性骨粗しょう症診断基準
骨量を指標とした原発性骨粗しょう症診断基準

骨の健康の鍵を握っているのはカルシウム……

骨格は体の発育に合わせて、古い骨を吸収する(カルシウムを溶かす)破骨細胞と新しい骨を作り出す(カルシウムを分泌する)骨芽細胞のチームプレーによって作り変えられ成長していき、2年半ですべて入れ替わります。

骨はカルシウムの貯蔵庫です……

35億年前に生命はカルシウムの豊富な海で誕生しました。

カルシウムは細胞の増殖・分化・運動・分泌といった生命の維持になくてはならない物質なのです。そして、骨は人体の持つカルシウムのなんと99%を貯蔵しているのです。体重60kgの成人で1kgの貯蔵量となります。

そして、そのカルシウムを保持する為には骨のもう1つの重要成分であるコラーゲンが重要な役割を持っているのです。

コラーゲンの産生・維持に関しては、既に肌の真皮において吸収型CoQ10(包接体)とビタミンCの併用摂取が線維芽細胞の活性化に有効であることはこのシリーズの『(2)ビタミンC併用による美肌効果』で紹介しました。そこで、ここでは、同様に吸収型CoQ10(包接体)とビタミンCが骨芽細胞を活性化してコラーゲン生成を促すことで骨量が減少している骨粗鬆症予備軍の方の骨密度は改善するか?との検証を行った結果を紹介します。

まず、吸収型CoQ10(包接体)を150mg(CoQ10含量として30mg)とビタミンC(VC)を150mg含むサプリメントを骨量が同年代比較で83%のNKさん(79歳の女性)に毎日摂取してもらい摂取前と4ヶ月後の骨密度を評価しました。尚、試験実施者は神戸市の中野クリニック医院長の中野正人医師です。その結果、骨密度の上昇が確認され、同年代比較で94%まで回復していました。

表1. 骨塩定量検査結果 N.K(79歳女性)
検査月 m-BMD MCL YAM 同年代比較
07/12 1.73mmAl 0.298 60% 83%
08/3 1.96mmAl 0.301 68% 94%
骨密度の検査項目

m-BMD
中手骨 骨塩量のアルミ厚さの換算値(mmAl)

MCL
骨皮質幅指数…骨は外側の硬い部分(皮質骨)と内側の比較的柔らかな部分(海綿骨)に分かれている。外側の皮質骨が厚ければ、骨全体としては丈夫になる。そこで、その幅を測り、指数として表したもの。ただ骨の厚さ、というべきものなので、あまり急激な数値の変化はみられない。

YAM
若年(20~44歳)骨量の平均値。人間の骨は概ね30歳台中頃が最大の骨量となる。骨量は年を取るに従い、生理的に減少していくが、高齢となって減少してきた骨量が、一生のうちの最大時期の骨量と比較し、どの程度であるかをみる。

図1. 吸収型Q10(包接体)とビタミンCを配合したサプリメント摂取による骨密度の変化(その1)N.K(79歳女性)
図1. 吸収型Q10(包接体)とビタミンCを配合したサプリメント摂取による骨密度の変化(その1)
N.K(79歳女性)

同様に、同年代と比較して骨密度の低下しているYNさん(64歳男性)とHOさん(70歳女性)にも6ヶ月間、吸収型CoQ10+VCのサプリメントを毎日摂取してもらったところ、摂取3ヶ月後位までは逆に低下したのですが、その後、6ヶ月後には同年齢の平均値まで二人とも上昇するという興味深い結果が得られました。

図2. 吸収型Q10(包接体)とビタミンCを配合したサプリメント摂取による骨密度の変化(その2)
図2. 吸収型Q10(包接体)とビタミンCを配合したサプリメント摂取による骨密度の変化(その2)

さらに、骨密度が同年代比較で86%のKIさん(65歳女性)と同年代比較で72%のTOさん(74歳女性)にも長期にわたって摂取してもらい、骨密度の変化をみました。

図3. 吸収型Q10(包接体)とビタミンCを配合したサプリメント摂取による骨密度の変化(その3)
図3. 吸収型Q10(包接体)とビタミンCを配合したサプリメント摂取による骨密度の変化(その3)

被験者のKIさんは、サプリメントを摂取して10ヶ月後には、骨密度は5%以上、上昇していました。右足は途中からの測定ですがやはり上昇傾向にありました。

被験者のTOさんはサプリメントを摂取しはじめて半年の間はUPとDOWNを繰り返したものの、半年後の段階で10%以上骨密度は上昇しており、さらに上昇傾向にあります。

以上のように、被験者5名とも骨密度の上昇が確認されました。吸収型CoQ10(包接体)とビタミンCを併用して摂取することでコラーゲン産生によってカルシウムが保持できるようになったためと考えられます。