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その7. ω6系不飽和脂肪酸の健康・美容への良し悪し

はじめに、このシリーズのこれまでを簡単にまとめて整理しておきます。

2重結合(コラム参照)のあるなしで、ある場合を不飽和脂肪酸、ない場合を飽和脂肪酸と呼びますが、先ず、はじめに、このシリーズでは(その1)で飽和脂肪酸を総括的に、(その2)で不飽和脂肪酸を総括的説明しました。

その後、(その3)と(その4)では、2重結合が一つ、つまり一価の不飽和脂肪酸を取り上げ、天然のオレイン酸とトランス酸の健康への影響を説明しました。

そして、(その5)と(その6)では、2重結合のない飽和脂肪酸の中でも中鎖飽和脂肪酸を多く含むココナッツオイル、ココナッツミルクを取り上げました。

今後の予定として、2重結合が二つ以上の多価不飽和脂肪酸について説明しようと考えています。

不飽和脂肪酸は必須脂肪酸であるω3系(n-3系)とω6系(n-6系)の多価不飽和脂肪酸と必須ではない脂肪酸であるω9系(n-9系)の一価不飽和脂肪酸に分類できます。必須脂肪酸の必須とは体内では作られない物質ですので、体外から摂取する必要のある脂肪酸です。

ちなみに、既に(その3)で取り上げましたオレイン酸は、ω9系の一価不飽和脂肪酸で、なぜ必須でない脂肪酸であるかというと生体内脂肪酸のステアリン酸(C18:0)から体内で変換できるからです。

図1に、なぜω3という?とか・・・いまさら聞けない不飽和脂肪酸の呼び方に関する知識をまとめました・・・・・ご参照ください。

図1. C18(炭素が18個)脂肪酸の種類と呼び方

図1. C18(炭素が18個)脂肪酸の種類と呼び方

では、その必須脂肪酸のω3系とω6系の多価不飽和脂肪酸とは・・・・・

ω6系不飽和脂肪酸の代表格(出発物質)はリノール酸です。リノール酸を体外から摂取すると体内ではγ‐リノレン酸やアラキドン酸が作られます。また、ω3系不飽和脂肪酸の代表格(出発物質)はαリノレン酸で、体外から摂取して体内でEPAやDHAなど聞き馴染みのある物質が作られるのです。

と、いつものように前置きが長くなりましたが、そのω6系不飽和脂肪酸の説明に入ります。
その代表のリノール酸、先ずは、いいところから・・・・

リノール酸は体のさまざまな細胞の細胞膜とミトコンドリアなどの細胞内小器官の膜を作る物質であり、また、体の機能を調節するエイコサノイドという生理活性物質に変換され、私たちの成長と正常な生理機能を維持するためにも必須です。不足すると、成長障害や皮膚障害の生じることもあるのです。食事から摂取することで血中内のコレステロールの低減や血圧や血糖値を下げる効果があります。また、肌に塗布することで保湿作用、抗炎症作用やアンチエイジングなどのスキンケアの効果もあり、皮膚のバリア機能の向上にも効果的との報告もあります。

しかしながら、このリノール酸・・・・現代ではその過剰摂取の問題が指摘されています・・・

欧米食中心となってきた日本人のリノール酸摂取量は、平均13~15g/日と過剰摂取になっています。過剰摂取すると、生体内では過剰に炎症性のあるロイコトリエンやプロスタグランジンなどの生理活性物質が産生され、それでアレルギー症状が現われるケースも増え、さらに、肥満やがんの原因になる、老化促進、動脈硬化、心筋梗塞、血栓を起こしやすくなるなど、さまざまな危険性があるのです。

よって、現代社会においては、リノール酸摂取量は抑制すべきと考えられます。このことはこのシリーズの(その2)でも触れています。

一方、このリノール酸・・・・・・スキンケアにおいては注目に値する機能があります・・・

肌への親和性が高く、角質から水分が蒸発するのを防ぎ、肌を柔軟にする働きがあります。ただ、スキンケアを目的としたリノール酸には二つの問題があります。その一つは、肌への浸透性が高いために速やかに真皮まで浸透してしまい、肌表面にとどまり難いこと、もう一つは、酸化されやすいこと、スキンケアと称しながらも、実際は肌に塗布すると容易に過酸化脂質に変換され、悪臭の発生とともに肌に悪影響を与えてしまう製品もみられます。

リノール酸の酸化を防ぎ、角質層と表皮に留まることができれば、メラニン合成に関与するチロシナーゼ酵素活性を抑制し、メラニン生成を抑えることができます。その結果、シミの予防が可能となるのですが・・・・・・

最近、リノール酸の問題を解決した画期的な製剤化方法がαシクロデキストリン(αCD)包接化技術を用いて開発されています。

リノール酸はαCDによって包接できることは知られていましたが、4倍当量のαCDで包接化したところ十分な酸化に対する安定性が示されました。図2にその推定構造を示します。

図2. リノール酸-α-シクロデキストリン(1:4)包接体の推定構造

図2. リノール酸-α-シクロデキストリン(1:4)包接体の推定構造

各種リノール酸CD包接体を暗所で空気に晒し、14ヶ月間45℃で保存したところ、リノール酸αCD(1:4)包接体のみリノール酸の減少はわずかで保持率は94%でしたが、他の包接体は何れもリノール酸の酸化が進行し、悪臭が発生していました。(図3)

図3. 各種リノール酸-CD包接体の45℃における安定性

図3. 各種リノール酸-CD包接体の45℃における安定性

日焼け止め製剤において紫外線に対する安定性は重要ですのでUVAおよびUVB波長の紫外線に対する光安定性が評価され、未包接と比較して、αCD包接化によるリノール酸の安定性向上が確かめられています。(図4)

図4. 日焼け止めソフトゲル製剤にリノール酸-αCD包接体と未包接体(どちらもリノール酸として1.0%配合)の45℃におけるUV-AとUV-Bに対するリノール酸の安定性

図4. 日焼け止めソフトゲル製剤にリノール酸-αCD包接体と未包接体(どちらもリノール酸として1.0%配合)の
45℃におけるUV-AとUV-Bに対するリノール酸の安定性

様々な化粧品(アイシャドウ、フェイスパウダー、メイクアップ)にリノール酸を1%配合させ、45℃、UV-AとUV-B照射下でリノール酸の安定性を評価した結果、すべての化粧品においてαCDによるリノール酸の安定化が確認されました。(図5)

図5. UV-AとUV-B照射下45℃における種々化粧品中のリノール酸の安定性(リノール酸-αCD(1:4)包接体と未包接リノール酸をリノール酸として1%配合)

図5. UV-AとUV-B照射下45℃における種々化粧品中のリノール酸の安定性
(リノール酸-αCD(1:4)包接体と未包接リノール酸をリノール酸として1%配合)

また、化粧用クリームに未包接とαCDを包接させた1%のリノール酸を配合させ室温下で12ヶ月間保存した後、人の感覚(嗅覚)による評価方法と機器を用いた測定による評価方法で臭気強度を評価しました。尚、機器はSPME/GC分析法(ヘッドスペースによるヘキサナール濃度評価)を用いています。結果、リノール酸の酸化による臭気をαCD包接で効率良く抑制できています。(図6)

図6. SPME/GC分析による化粧用クリームの室温12ヶ月保存後臭気強度評価(リノール酸-αCD(1:4)包接体と未包接リノール酸をリノール酸として1%配合)

図6. SPME/GC分析による化粧用クリームの室温12ヶ月保存後臭気強度評価
(リノール酸-αCD(1:4)包接体と未包接リノール酸をリノール酸として1%配合)

現在社会において過剰摂取が問題とされているω6系不飽和脂肪酸のリノール酸ですが、αCDを用いることでスキンケア分野において有用性が示されています。

コラム 二重結合とは・・・・・

通常、二つの結合電子が使われて2元素が化学結合するのですが、炭素と炭素の場合(C・⇔・C→C-C)となります。4つの結合電子が使われた炭素と炭素の場合(C:⇔:C→C=C)となるのです。炭素と酸素の場合はC=O、炭素と窒素の場合はC=Nとさまざまな元素間の二重結合があります。

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