マヌカハニーサイエンス
MGOとUMF どう違う?
市販のマヌカハニーのラベルに記載されている「UMF」と「MGO」は、どのような違いがあるのでしょうか。
一般的なハチミツの抗菌活性
ハチミツの中には、抗菌作用をもつものがあります。その要因は、ハチミツのpH、糖度、フィトケミカル、過酸化水素(H2O2)といわれています。
◎ H2O2ハチミツの中で、酵素反応でつくられます。
ブドウ糖 + H2O + O2 → H2O2
マヌカハニーはこれらの要因以外でも抗菌活性を示す成分を多く含むので、他のハチミツよりも抗菌性に優れたハチミツとして利用されています。
マヌカハニーの抗菌活性を示す表示
黄色ブドウ球菌、化膿レンサ球菌、虫歯菌や歯周病菌など抗菌作用を持つことで知られるマヌカハニー。その抗菌活性を示す代表的な表示がUMFとMGOです。UMFとMGO以外にもMGS(Molan Gold Standard)、TA、Active、NPAといった表示方法がありますが、こちらでは代表的なUMFとMGOをご紹介いたします。
UMF(ユニーク・マヌカ・ファクター)は、ピーター・モラン教授によって開発されたもので、消毒剤のフェノールの抗菌活性と比較する試験方法を使ったマヌカハニーの抗菌活性を示した表示方法です。マヌカハニーと消毒液(フェノール溶液)を菌を塗った寒天培地にのせて菌が抑えられた円を目で見て比較します。
UMF値は、消毒剤のフェノール希釈率を基準に計算され、たとえば、UMF10はフェノール10%希釈液と等しいことになります。
ただし、マヌカハニーに含まれる抗菌成分が特定されておらず、精度に欠ける方法でもありました。
UMF値は、消毒剤のフェノール希釈率を基準に計算され、たとえば、UMF10はフェノール10%希釈液と等しいことになります。
ただし、マヌカハニーに含まれる抗菌成分が特定されておらず、精度に欠ける方法でもありました。
一方でMGO(メチルグリオキサール)は、トーマス・ヘンレ教授がマヌカハニーの抗菌成分であるMGOの分析方法を確立し、マヌカハニーに含まれるMGO含有量に基づいた抗菌活性の表示方法です。MGO値は、ハチミツ1kgに含まるMGO含有量を基準に計算され、たとえば、MGO100は、100mgのMGOが1kgのマヌカハニーに含まれているということになります。抗菌成分そのものを測るため、より精度の高い評価方法として使用されています。
UMFとMGOの比較
ラベル | UMF | MGO |
---|---|---|
特徴 | 1998年にピーター・モラン教授が確立。 マヌカハニーが示す抗菌性を総合して示す。 |
2006年にトーマス・ヘンレ教授が確立。 マヌカハニーが示す抗菌性の主成分であるMGOの含有量を示す。 |
評価 基準 |
フェノール溶液(消毒液)と同等の抗菌活性を寒天培地にできた阻止円を目視ではかる。 | マヌカハニーに含まれるMGOの量を測定機器で分析し、数値(MGOの含有量)ではかる。 |
数値 | +5や+10など | +100や+250など |
読み方 | 評価で使用されたフェノール溶液の濃度。 例)+5 5%フェノール溶液の濃度と同等の抗菌活性をもつ。 |
マヌカハニーに含まれる抗菌成分MGOの量。 例)+100 1kgのマヌカハニーに100mg以上のMGOが含まれる。 |