コラーゲン(非変性II型コラーゲン)
非変性II型コラーゲン
コラーゲンは体内に存在する繊維状のタンパク質であり、その構造の違いにより19種類以上のタイプがあるといわれています。
体内に最も多いI型コラーゲンは皮膚に多く含まれ、II型コラーゲンは関節軟骨や目の硝子体に含まれます。さらに、II型コラーゲンの中でもタンパク質の構造が変性していないものを非変性II型コラーゲンと言い、鶏や鮭などの軟骨由来のものがサプリメント素材として利用されています。
非変性II型コラーゲンには、膝関節の柔軟性や可動性をサポートする効果などがあることが報告されています*1、2。その作用メカニズムについては、非変性II型コラーゲンは一定の構造を維持したまま腸管に達しますが、そこで免疫に関わる樹状細胞に働きかけて経口免疫寛容(口から摂取した特定の物質に対して免疫反応が抑制される現象)を誘導させることに起因していると考えられています*3。経口免疫寛容が誘導されると、関節炎を起こしている部位での免疫の攻撃が中止され、免疫機能が正常に戻り、関節軟骨の破壊が抑制されます。
なお、この経口免疫寛容には制御性T細胞への分化誘導が関わっていますが、腸内の酪酸産生菌が産生する酪酸も制御性T細胞への分化を誘導することが知られていますので、腸内の酪酸量を増やし制御性T細胞の分化誘導機能を持つα-シクロデキストリン(αオリゴ糖)*4などごく一部のプレバイオティクスとの併用効果も期待されます。
- 膝関節の柔軟性や可動性をサポートする効果
(機能性表示 1.2、2.4mg/日*1、2)[膝関節に違和感のある中高年の方] - 日常生活における階段の昇り降り、しゃがむ、床に落ちているものを拾うことをサポートする効果
(機能性表示 1.2、2.4mg/日*1、2)[膝関節に違和感のある中高年の方] - 運動習慣のある方の日常生活における歩行を助ける効果
(機能性表示 2.4mg/日*2)[運動習慣があり膝関節に不安のある方]
*1:Schon C et al., J. Int. Complement Med., Jun;28(6):540-548(2022)
*2:Lugo JP et al., J. Int. Soc. Sports Nutr., 16:29(2019)
*3:鶴若ら, Food STYLE21, 26(1), (2022)
*4:Yamanouchi Y et al., Mol. Nutr. Food Res., 66(22), e2200063 (2022)