ピペリン、ピペリン包接体
ヒハツ由来ピペリン
ピペリンは、黒コショウやヒハツという植物の果穂から得られるアルカロイドです。
ピペリンには、血圧低下効果や体温を維持する効果、脚のむくみを軽減する効果などがあることが報告されています*1、2。また、抗炎症作用を持つアスタキサンチンとの併用効果として血行不良による腰の不快感を軽減する効果が報告されています*3。
これらのピペリンの効能は、毛細血管の再生・拡張作用によるものと考えられています*4。毛細血管は加齢に伴い細く縮んでゆき、血液を介して酸素や栄養素を全身に送達するという役割を果たせなくなります(このような現象を毛細血管のゴースト化やゴースト血管化と言います)。近年では、この毛細血管のゴースト化が、肌の張りの劣化や頭皮の血行不良による髪ツヤの喪失、脳血管性認知症の発症などの全身の老化現象や血管系疾患の発症に関与している可能性が指摘されており、毛細血管の再生・拡張作用のあるピペリンにはこれらのリスクを低減させる効果が期待されます。
また、ピペリンの機能としてコエンザイムQ10、クルクミンなどの機能性成分やビタミン、ミネラルといった他の食品成分の生体利用能を向上させる効果があります*5。この効果は機能性成分や食品成分を代謝する酵素の活性をピペリンが阻害することなどに起因していると考えられています。
ピペリン包接体は、環状オリゴ糖(αオリゴ糖)を用いてピペリンを包接※した製品です。包接体にすることでピペリンの吸収性改善が期待できます。
環状オリゴ糖の空洞に有効成分が取り込まれることを包接、環状オリゴ糖に有効成分が取り込まれたものを包接体と言います。
- 血圧の低下効果(機能性表示 90µg/日*1)[血圧が高めの方]
- 体温(抹消体温)を維持する効果
(機能性表示 120µg/日*2)[女性] - 脚のむくみを軽減する効果(機能性表示 120µg/日*2)[女性]
- 腰の不快感の軽減効果
(機能性表示 ヒハツエキス150mg(ピペリン90μgを含む)/日(アスタキサンチン6mg/日との併用)*3) - 毛細血管の再生・拡張作用*4
- 吸収性改善
*1:小池田ら、薬理と治療、43(8)、1127-1139 (2015)
*2:Yoshino S. et al., Jpn Pharmacol Ther, 46(2), 219-225 (2018)
*3:坂丸直人ら、薬理と治療、48(6)、1003-1012 (2020)
*4:河﨑貴一(構成)、ヘルシスト、276 (2022)
*5:Muhammed Majeed et al., BioPerine®-Nature’s own supernutrient (2017)