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クレアチン

クレアチンは、筋肉に含まれるアミノ酸の一種です。

クレアチンは、運動時のエネルギー合成を助ける作用を持っています。クレアチンの摂取はスポーツパフォーマンス向上に有効とされており、サプリメントとして利用されています。

クレアチンの健康効果
  • 筋肉量の増加
  • 筋力の増加
  • 筋疲労軽減効果

原料の詳細情報

クレアチンは、生体内でアミノ酸であるアルギニン、グリシン、メチオニンから生合成されるアミノ酸で、筋肉中に貯蔵されています。クレアチンは特に運動時など、エネルギー源であるATPが枯渇した際にATPの再合成を促進し、筋肉にエネルギーを供給します。そのため、クレアチンの摂取は無酸素運動など短時間で大量なエネルギーを必要とする競技のパフォーマンスを増加してくれます。クレアチンは肉や魚などに含まれていますが、その含有量は約5g/kgと低く、食事から十分量の摂取は難しいとされています。そのため、クレアチンはサプリメントとして広く利用されており、スポーツ時のエネルギー補助として利用されています。

クレアチンの効果についての研究情報

クレアチン摂取による筋肉量の増加と筋力の増加効果

クレアチンは運動時の筋肉でのエネルギー産生を高めるため、運動時のパフォーマンスが増加し、筋肉量の増加が期待できます。
筋肉量や筋力に対するクレアチン摂取の効果についての検証が行われ、2006年に論文発表されています*1。この研究では、試験デザインとして健康な55-84歳の男女30名を、クレアチンを摂取するグループとプラセボを摂取するグループにわけて、週3回筋力トレーニングを行い、筋肉量と筋肉に対する効果を調べています(1日当たり3g)。その結果、クレアチンを摂取することで除脂肪体重が増加しました(下図 A)。また筋力トレーニングによる筋力の増加はクレアチンを摂取することでプラセボよりも増加しました(下図 B)。

筋肉量と筋力に対するクレアチン摂取の効果
筋肉量と筋力に対するクレアチン摂取の効果

*1:Michael E. Rogers et al., J Sports Sci Med., 5, 60-69 (2006)を改変

注:除脂肪体重は体重から脂肪重量を引いた値です。除脂肪体重の増加は、筋肉量増加の指標とされています。

クレアチン摂取による筋疲労低減効果

クレアチンは運動時の筋肉でのエネルギー産生を高めるため、筋疲労を低減することが期待できます。
筋疲労に対するクレアチン摂取の効果についての検証が行われ、2011年に論文発表されています*2。この研究では、試験デザインとして健康な20歳の男女20名を、クレアチンを摂取するグループとプラセボを摂取するグループにわけて6週間摂取し、摂取前後で筋疲労に対する効果を調べています(1日で体重1kgあたり0.03g摂取)。筋疲労試験では筋力測定を5セット行い、1セット目に対する最大筋力を算出しています(下図)。その結果、クレアチンを摂取することで2セット目以降の相対最大パワーが増加しました。この結果は、クレアチンの補給が筋疲労を低減し、筋持久力を増加させたことを示しています。

筋疲労に対するクレアチン摂取の効果
筋疲労に対するクレアチン摂取の効果

*2:Eric S. Rawson et al., Nutrition., 27, 451-455 (2011) を改変

クレアチンとホエイプロテインの併用効果

クレアチンは運動時の筋肉でのエネルギー産生を高めるため、ホエイプロテインと併用することが多いサプリメントです。
 クレアチンとホエイプロテインの併用効果についての検証が行われ、2001年に論文発表されています*3。この研究では、試験デザインとして健康な18-31歳の男性42名を、プラセボ摂取グループ、ホエイプロテイン摂取グループ、ホエイプロテインとクレアチン併用摂取グループする3グループにわけて6週間摂取し、筋量と筋力に対する効果を調べています(ホエイプロテイン:1日で体重1kgあたり1.2g摂取 クレアチン:1日で体重1kgあたり0.1g摂取)。その結果、ホエイプロテインのみでも除脂肪体重は増加しましたが、クレアチンを併用することでより除脂肪体重は増加しました(下図 A)。ベンチプレス重量もホエイプロテインとクレアチンを摂取することでより増加しました(下図 B)。

クレアチンとホエイプロテインの併用効果
クレアチンとホエイプロテインの併用効果

*3:Darren G. Burke et al., Int J Sport Nutr Exerc Metab., 11, 349-364 (2001) を改変

注:除脂肪体重は体重から脂肪重量を引いた値です。除脂肪体重の増加は、筋肉量増加の指標とされています。

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